パリ旅行計画!自分好みにカスタマイズする観光プランの立て方を実例解説

どうしたら自分好みの旅行計画ができるのか?
女子旅といえばパリ!って、ガイドブックや雑誌が山のようにあって取捨選択が難しいですよね。私🐻も実際にパリへ行く前は情報過多と不安で悩みました。
- パリでやりたいことが多すぎる!
- はじめてパリに行くから不安も多い!
……そんなお悩みを払拭すべく、今回はゼロから、しかも自分好みのパリ旅行計画を立てられるように順を追って解説していきたいと思います。特に、初めてパリに行くという方に向けて、ここだけは外せないという王道の観光名所もしっかりおさえていきますのでご期待ください。
なにしろ、私ははじめてのパリで失敗も奇跡もいろいろ経験しましたから…ね🐻
まずは目次で全体像を俯瞰してください↓
計画1:「パリで叶えたいNo.1」を決める


「サモトラケのニケ」@ルーヴル美術館
行き先を「パリ」に決めた時点であなたにとってパリでしか叶えられないことがあると思います。美術鑑賞、ショッピング、グルメなど、あれもこれもとなる前にまずはじめに「これだけは叶えたい!」という自分だけのナンバーワンのやりたいことを決めてスケジュールを固定しちゃいましょう。
具体的な時期や宿泊数が決まる前でも同じです。曜日と時間帯だけ先に固定してしまいます。
最終的に何泊になるかは、やりたいことリストの組み合わせ次第。しかし「何曜日にしたらいいの?」が最初はわからない…ですよね。
そこで、具体的な例を挙げてみます。
例1:ルーヴル美術館を堪能したい


私のパリ目的は、ずばりルーヴルでした。本当ならルーヴルを全部見るだけで何日もかかるところですが、なんとか1日に絞ります。
1日に絞る代わりに他のどんなことよりも最優先にする。そして、できるだけルーヴル滞在の時間を長く(最低5時間)確保したい。休憩を入れたら6時間くらいかな?と時間を見積もります。
では、ルーヴル鑑賞を何曜日に固定するか?
まずルーヴル美術館の公式サイトで営業時間を確認します。すると、水曜と金曜だけ夜遅くまで空いていることが判明しました。ルーヴルの場合はほとんど建物の中を巡回するため、必ずしも昼間である必要はありません。逆に、パリの夜は早く閉まるお店も多く、また、陽が落ちて暗くなってからあちこち出歩くのは危ないので、ルーヴル鑑賞後はまっすぐホテルに帰るだけにすると考えて、水曜または金曜日の夕方以降の時間帯をめいいっぱい使うことにしましょう。
同じようにオルセー美術館、ポンピドゥセンター、ピカソ美術館等も、展示の内容や曜日によって夜間営業がありますので各施設の公式サイトやパリ・ミュージアム・パスの公式サイトをチェックしてみてください。


「夜」と言っても、季節によって日照時間(空が明るい時間帯)には差があります。冬のパリは東京と同じくらい陽が短いですが、4〜8月は感動するくらいずっと明るいので得した気分です!
例2:モン・サン・ミシェルに行きたい


こちらも島に行って何をしたいか?によって決まりそうですね。例えば「満潮の風景を見たい」や「結婚式をしたい」という目的ならパリからの日帰りでは間に合わないので前泊する必要があったりとか(満潮は時期によって変わります)
はたまた「日帰りで島の王道コースを回りたい」なら、予算やクチコミを見てツアー会社を決めます。ガイドさんの都合等によって予約の時点で曜日が確定している場合もあるので、早速スケジュールに固定しちゃいましょう。


例3:とにかく食道楽な旅にしたい


どこか1箇所というよりは、いろんなお店の味を知りたい!そんな時も、まずはナンバーワンのお店のスケジュールを固定してみましょう。ランチなのか、ディナーなのか。はたまたお菓子なのか朝食なのか!?それによって、泊まるホテルも選びそうですね。
私はどうしても訪れてみたい絶景レストランがあったのですが、ランチは予約できなかったので朝食を狙いました。また、ドレスコードのあるお店を予約した時はその日は一日中ヒールのあるフォーマルな格好で出歩くため、自ずと行ける場所が限られてしまいました。(ヒールで石畳み2万歩は歩けない)


計画2:同行者のNo.1と擦り合わせる


二人以上でいく旅の場合、まずお互いのNo.1を擦り合わせる必要があります。必ずしも自分のNo.1に相手もノッてくれるとも限りません。つまり、別行動か同行か。それによってスケジュールは大きく変わります。


私は「岸辺露伴ルーヴルへ行く」のロケ地巡りも何気にやりたいことリストに入っていて、同行者に気付かれないようにこっそり実行していました。この写真(↓)見る人がみたらわかるやつです。
ルーヴル美術館で露伴先生のシーン巡礼してきました📷🇫🇷#岸辺露伴ルーヴルへ行く https://t.co/hoiXHOnbid pic.twitter.com/Xkc1ZCGuRv
— しまくま|旅行奮闘記 (@ggjournee) May 6, 2024
計画3:やりたいことを全部リストアップ


ナンバーワンが決まったところで、他にパリで叶えたいことを全部リストアップしていきます。最終的に何泊になるかは、やりたいことリストの組み合わせ次第。
- エッフェル塔に登りたい
- 歴史的建造物や世界遺産を回りたい
- 美味しいクロワッサンを食べたい
- オペラ鑑賞をしたい
- セーヌ川を渡りたい
- 推しの聖地に行きたい
- 映画やドラマのロケ地を巡りたい
- 雑貨屋巡りをしたい
- お目当てのブランド店に行きたい
- パリコレの雰囲気を味わいたい
- ウェディングフォトを撮りたい
- クリスマスをパリで過ごしたい
※具体的に行きたい場所がわからないよ、という方。こちらにパリの王道の観光名所をまとめました。


こうしたリストアップしたものも基本的には「No.1」の時と同じですが、No.1の時よりも調べる項目が詳細になってきます。これはできるだけ無駄を省いて綿密に(それでいて、予想外にもフレキシブルに対処できる)スケジュールを組むためのものです。
- 定休日や営業時間を調べる
- 場所を調べる→近いもの同士で同日に組む
- 移動に必要な時間をルート検索する(※補足は後述のStep5へ)
- 電車やバスの運休情報も調べる→当日になって予想外な変更は大いにあり得る
- 長距離移動の場合、休憩場所も視野に入れる
- 予約制なら予約をとる
- チケット等先払いならまず仮で予定を立てて、他のリストの調整が終わってから支払いを完了させる
基本的には、所在地・定休日・営業時間・予約の必要性、この4点さえ抑えておけばOKです。


私の場合、セーヌ川のバトバス(巡廻船)に乗る気満々だったのに、当日になって運休で最後までセーヌ川クルージングができませんでした。こんなことなら観光船のクルージングディナーを予約しておけばよかったかな?と。実際にはクルーズディナーは予算外だったので諦めました。
ヨーロッパ旅行はこんな風に予想外で、思い通りにいかないことが多くて、だからこそ渡航前に代替案をいっぱい調べておいてよかったです。
計画4:旅程表(時間割)を埋めていく


最優先事項を一番に曜日・時間帯が固定できると次が組みやすいです。例えば蚤の市やマルシェは日曜日の朝しかやってない場所も多いし、ルーヴル美術館の夜間営業は水金しかありません。


例えば、ルーヴル美術館の日が決まるとその日を含めた連続2日間(or 4日間)が「ミュージアムパス」に当てはまる日程になるので、その2日間にはめいいっぱい、パスで入場できる施設を枠に入れていきます。


凱旋門もミュージアムパスの日に行きたいところですが(凱旋門は中に入ってからが見どころなのですが…)今回はあえて王道の「エッフェル塔とシャンゼリゼ」という組み合わせを入れてみました。月曜日でなくても良いです。


さきほどのやりたいことリスト や観光スポットリスト などを参考に、空欄を埋めていきます。
全部を埋める必要はありません。埋まらなければ宿泊数を減らせるし、逆に足りなければ宿泊数を増やしていくということになります。
あくまで目安ですが、例えば1週間滞在するなら、1〜2日くらいパリの郊外に出かけるのはおすすめです。人気のスポットはモンサンミッシェル、ディズニーランド、ヴェルサイユ宮殿、ポワシー(サヴォア邸)など。ひょっとしたら南仏プロヴァンもいけるかもしれませんね。
この一見すると大雑把な旅程表ですが、このくらいざっくりとしていた方が当日の体調・天気・公共交通の遅延運休などの変化にも柔軟に対応できるようになると思います。あとは、予約必須のものは予約をして旅程は完成!
基本の旅程表はSTEP4まででも完成ですが、さらに「もっと詰め込みたい」という方向けに応用編になります。まだパリに行ったことがないひとは全く土地勘がないですよね。私🐻もそうでした。土地勘が働かないと厄介なのは次の目的地までのルート、つまり、最適な移動手段がイメージしにくいということです。
東京で例えるなら、大江戸線に一度も乗ったことがないと、あんなに地下深くもぐるなんて想像もしないし、ただ乗り換えたいだけなのに永遠と改札口まで辿り着けなくて遅刻寸前じゃん、みたいな感じ。
移動手段を考える
お金に余裕がある方はタクシーが最適です。Uberを使えばすぐ来るし、行き先を口頭で説明する必要もなく、支払いもアプリで完結です。私たちもパリ滞在中は4〜5回Uberを使いました。最高にラクだし乗ってるだけでアトラクション気分です。ただし、一部のタクシーでボッタクリが横行しているらしいので注意してくださいね。
そうでない場合は、徒歩、レンタサイクル、公共交通になりますが、これが土地勘がないとわからないですよね。
パリ市内の移動手段、ルート検索について書き始めたらもうひとつ記事が出来上がってしまうくらい長尺になるので、ここではちょっと端折って、とにかく旅程表の完成に必要なことだけお伝えします。
具体的なルート検索は、パリにいる間の当日しか、ほとんど有効ではないと私は考えます。パリ旅行関連のガイドブックには乗り方(乗車券の支払い方法)くらいしか書いていないのでルート検索について解説している本があったら私も欲しいと思うくらいです。Googleマップのルート検索はあくまで概算にすぎませんでした。ですが、徒歩・レンタサイクルで移動するならGoogleマップのルート検索で十分です。
エリアごとにまとめ、ルート検索する
やりたいことリスト で目的の所在地を調べてあるので、Googleマップにピン留めしていきましょう。例えばこんなふうに集まっていきます。(これは私が作成したマップです。)
地図にすると、どれとどれを同じ日にまわれば効率的か分かるので旅程を組みやすくなります。さらに、各目的地の間の移動をルート検索をすることで、1日にどのくらい回れるかの概算ができるようになります。
補足1:その日の大まかな流れを掴む
自分の体調や公共交通の運休など予期せぬ出来事で、ガイドブックや旅行雑誌にあるような「モデルコース」のように時間ぴったりに行動するのは難しいかもしれません。ただし、「自分のどうしてもやりたいことNo.1」を最優先にして、その前後の予定は臨機応変に変更可能な内容にしておけば想定外のことが起きてもリカバリーができるのでパニックになったり時間を無駄にすることもありません。
例)ヴェルサイユ宮殿を最優先にしたい場合:
最初はざっくりと大まかな時間割を考えていました。例えばお昼の12:30に宮殿へ行くには「バスでもメトロでも10:30〜11:00にはパリ市内を出発する」ということだけは決まります。すると午前中に少しだけ空き時間ができたので30分くらいは見学時間を確保できそうです。そうなると所要時間が短くて済む or 待ち時間なしで行ける観光スポットを選ぶことになります。(この場合は朝イチなのでどこでも比較的空いてる=人気の鉄板観光名所「凱旋門」を選びました。)
予定
午前中 | ・朝日を撮影しに行く |
・凱旋門 | |
・宮殿への移動1〜2時間 | |
↑ | ↑ |
お昼 | ヴェルサイユ宮殿の予定を先に固定 |
↓ | ↓ |
午後 | ・オペラガルニエ見学 |
・パリで最後のディナー | |
・お土産を買う |
実際(下の表)には、オペラガルニエには時間的に間に合わず、その代わりにオペラガルニエ周辺のデパート巡りをすることに頭を切り替え、さらに「オペラガルニエは上から見よう」という全く予想外な展開もあって楽しい1日になりました。
実際に私たちが過ごした1日
9:30 | 連日の疲れで朝起きれず、遅い出発 |
10:00 | 凱旋門は朝イチで並ばずに入れた |
11:00 | 最速ルートで移動開始 |
12:40 | ヴェルサイユ宮殿に到着(※) |
16:00 | 思ってたより宮殿に長居した ↓その結果、 |
16:30 | オペラガルニエは諦めて ギャラリー・ラファイエットへ |
17:50 | ここでも思ってたより長居し、移動開始 |
18:00 | ディナーも並ばずに入れた奇跡! |
19:30 | 他のデパートやアーケードも見て回る |
22:00 | ホテルに戻るが、最後にもう一度ルーヴルへ |
※ヴェルサイユ宮殿の場合入場制限は30分以内なら大丈夫です。
ヴェルサイユ宮殿公式サイト予約ページ(英語)
enter to the Palace within the half hour following your reservation time.




ちなみに夜中にルーヴル美術館に行けたのは、ホテルが目の前だったから。歩く距離が遠いとそれだけ治安リスクが上がるので宿泊先も「やりたいこと」を先に考えてから立地で決めるのがおすすめです。
旅程表(実物公開)
初公開!しまくま夫婦(🐻🐼)の実際の旅程です。Googleのスプレッドシートで管理していました。
旅程表の中で打ち消し線が引いてあるところは諸事情で実現しなかった予定です。まあまあありますね。運休だったり、体力不足だったり、前の予定がおして時間に間に合わなかったり……と、叶わなかった理由はいろいろありました。
補足2:日本と違うから予想外なことも
日照時間が長い=結構遅い時刻まで出歩ける
4月上旬の日没はロンドンが19:30頃/パリが20:30頃でした。その前後30分はいわゆるゴールデンアワーで明るかったです。ただし、お店は全体的に東京より全然早く閉まります。夜営業しているお店は昔から決まっててそんなに多くないそうです。それから、日が暮れて暗くなったら路地は本当に危ないとのことです。私たちの場合、夜遅い移動はUberタクシーにしました。
寒暖差が激しい=体力消耗する可能性
詳細はこちら


公共交通の遅延運休は当然、進路変更も⁉︎
東京なら定刻に電車やバスが来るのは当たり前で、そのおかげでGoogleマップのルート検索通りに予定通りに目的地へ辿り着きますが、パリではルート検索通りになることも少なく、そもそも予定通りにスムーズな日なんてありませんでした。
何度、地元のおばあさん達にバスを諦めるように言われたことか!挙げ句に自分たちの乗ったバスが進路変更するというミステリー体験までありました。詳しくはこちら↓




一番確実なのは、徒歩と自転車です。レンタサイクルはかなり普及していて、一度くらい乗ってみたかったのですが、同行者が根っからの四輪派で自転車は危ないと受け付けてくれなかったです。
※パリ市内のほとんどの大通りには広い自転車専用レーンがあるので危なくなさそうでしたよ!
金銭感覚が麻痺する物価高
パリへ行く前にロンドンに寄っていたのですが、旅行3日目にして思わず
で嘆いてしまったこと。それは「丸亀のうどんが二人で4,000円」でした(↓)ロンドンの丸亀製麺
— しまくま|旅行奮闘記 (@ggjournee) April 8, 2024
かけうどん(並)約1,335円
かしわ天 1つ 約451円
オイシカッタヨ…。゚(゚´ω`゚)゚。
2人で約4,000円
まだこれは安い方なんですよ…
明日からどうしよう… pic.twitter.com/RecKNHf97y
この日はロンドン滞在中唯一、本降りの雨があった夜でめちゃくちゃ寒く、お店を探す余力がなくて『絶対あったかいものが食べられるお店だ』と理解できたのがこの丸亀製麺ロンドン店だったというわけです。
これは「円安だから」だけが理由ではないんです。実際、安いものは安いです。例えばパリのバゲットは100〜200円くらいで買えます。バゲットは日本の方が高いですね。スーパーでもサラダ菜とかにんじんは1袋2ユーロとかで、(日本では高級な)バターも3〜4ユーロ。みんなが食べるものは安い。けど、外食は桁が違う、ということみたいです。
パリ市内では金銭感覚が狂わないようになるべく衝動買いを制御し、キッチン付きのホテルでスーパーの食材を調理することにしました。最後の最後にレストランでディナーを食べようってことになったけど、高級フレンチではなく激安のブイヨン(食堂)。安くて美味しくて感謝しかありません!お肉料理は10ユーロ〜、デザートも3.2ユーロ〜。


補足3:おみやげ
円安と物価高を考慮して、お土産もある程度、事前に予算を組んでおいた方が良いかもしれません。あと、買い出しは意外と時間がかかるので、1箇所でまとめて買えるところを押さえておくと良いかもしれません。モノプリとかの安いスーパーはもちろんですがボンマルシェは見応えがあって、イートインもできたりして、もっと半日くらい長居したいくらい楽しかったです。








補足4:トラブルシューティング
パリ旅行に必要な、最低限のトラブルシューティングをまとめました。


アップデート情報
- 2025/03/04 実際の旅程スプレッドシートを初公開!
- 2025/03/04 旅程表(時間割表)の埋め方を公開!
- 2025/03/05 旅程の埋め方の「Step2の補足」と「Step5」を追加。