【解説】パリ市内バスの恐怖体験━━乗り間違いではないが、ルートが変更された
今回はパリのバスについて。パリのバスは、よく「来ない」(遅延、ではなく突然の運休)ということは耳にしていましたが、今回の恐怖体験はそれとは異なります。
それはパリ滞在初日に起きました・・・
バス停留所「École Militaire」から乗車
エッフェル塔からの帰り、シャン・ド・マルス公園の南端にあるバス停「École Militaire」から乗車しました。時刻は20:46、日没直後の空はまだ明るいです。
86系統バスの路線図を確認
86系統バスの路線図を確認(クリックで拡大)
「École Militaire」からホテル近くのバス停「Sully – Morland」までいくルートです。ところが、セーヌ川を渡らずにルートを外れていきます。
路線図を確認したところで、道中に戻ります。
途中、もう1台の86系統に遭遇
Saint-Germain-des-Présの交差点で、もう1台の86系統と並びます。向こうのバスの電光掲示板には「86 Parc Zoologique. Ec.Militaire~St-Germain-des-Pres~Bastille~Nation~Pte de Vincennes」とありました。時々表示される「Je monte, je valide」は何かの慣用句なのかよくわかりません。
その後も、ひたすらサンジェルマン大通りを東へ進みます。
スマホのナビではこのあとセーヌ川を北に渡るはずが、バスはそのまま東へ流れてしまいました。
この頃から車内のアナウンスが消えました。それまでは各停留所の名前をアナウンスしていたのに、一切、流れなくなりました。🐻たち以外誰も乗車していないので、どうしたらいいのかわかりません。
行き先が変わっている!
下の二つの動画、前方の電光掲示板をよく見てください。行き先が「Parc Zoologique」から「Porte de Vincennes」に変わっています。・・・いつの間に?!
しかし、さきほどの86系統バスの路線図を見ると、どちらも同じ方面で最後の5つの停留所が省略されただけ。ルートが変わってしまう理由とは思えません。
・・・いったい何が起きたのでしょうか?
止まらないバス
とにかく、セーヌ川からどんどん離れて行ってしまいそうだったので、即、STOPボタンを押しました。
しかし、このあと、いっこうにバスが止まる気配がありませんでした。アナウンスも無音。
仕方ないのでバスの運転手に「どこで降りられるのか?」と英語で話しかけました。ところが運転手はあまり英語が通じない(🐻たちの英語力の問題でもある)ので、ほぼ無反応のままバスは進みます。果たしてこのバスはどこまで行くのでしょうか?
記事の後半へ続きます。(その前に、カメラの紹介。)
カメラについて
今回の📷は「DJI Osmo Action4」。いつものようにGOOPASSでレンタルしました。旅行中はほとんどずっとAction4を首からさげていました。強奪されにくいし手ぶらなのでラクでした。
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ネックホルダーの欠点は、
・自撮りができない
・左右に向きを変えるのに体ごと回る必要がある
・モニターを見ながら撮影ができない(iPhoneをモニター代わりにできるアプリはあるけど電池消費がすごい)
しかしそれらの欠点を補って余りあるほど、手ぶらでの撮影は旅行に最適でした!!おすすめです!!
レンタル機材の海外での使用は、レンタル会社の補償対象外です。また、レンタル機材は海外旅行保険に付帯の「携行品」では補償対象にはなりませんので別途「個人賠償責任」で補償します。詳しくは各保険会社の約款等をご確認ください。
後半:運転手との会話が成立せず
バスはノンストップでいくつものバス停を通り過ぎて行きます。車内アナウンスも途絶え、車内の電気も消されました。『ひょっとしてこのままバスの車庫に行くんではないか?』と心配になってきました。しまくま🐻の相方=パンダ氏(🐼)がスマホの翻訳機能を使いながら英語で運転手に何度も話しかけますが、彼はいっこうにこっちを向いてくれません。黙ったままバスはどんどん進みます。
🐼「We want to go to “Sully-Mouland”!Please take us off the bus!」
(シュリーモルランに行きたいから降ろして!)
とスマホの地図で目的地を運転手に見せると、何度目かでやっと運転手から
🧑✈️「nnn….take the 86?」と、逆に聞かれ
🐼「Yes, is this bus 86, right?」と聞き返しても
🧑✈️「What’s metro? …What the number of the metro?」
🐼🐻「え?メトロ??((((;゚Д゚)))))))」焦るふたり。
この時、痛烈にフランス語を勉強してこなかったことを後悔しました。
それから、3人とも無言で(笑)
パリ初日(※そもそもフランス入国初日)にして「ひょっとして治安の悪いところに連れて行かれるのではないか?」という恐怖でいっぱい!そして、ヘトヘト。おなかはペコペコ。
行先不明のまま恐怖のバス旅は続きます。
バスの車中は電気が消され、途中停車もしないので当然誰も客が乗ってきません。怖い。
🐼「How should I do?」
(どうすりゃいいの?)
🧑✈️「・・・」
🐼「Can we get off?」
(降りられる?)
🧑✈️「・・・(ゴニョゴニョ)」
🐼はフランス語ができないなりに、バスの運転手さんが何を言っているのか必死に聞き取ろうとしましたが、結局よく分からずじまいでした。
見覚えのあるモニュメント発見
15分ほど経ってようやく、見覚えのある広場のモニュメント(記念柱)が見えてきました。ここは・・・
この日の昼間、パリ北駅からホテルへタクシーでここを通ったんでした!
バスティーユ広場手前の赤信号で停車した瞬間に、
🐼「Can we get off here?」(降りていいですか?)と聞きました。もうかれこれずっと車内アナウンスで停留所名も言わないし、目の前の停留所には86系統の番号は表記されていません。そもそもバスの中の電気も消されていたので、バスティーユでも降りられるか分かりません。
すると、運転手は路線図を広げて、指差しながら説明を始めてくれました。
🧑✈️「Ah… Here, Bastille… uh…..faubourg Saint Antoine. But, Mouland, you can give… to the directe, and there is, and you give the directe. OK?」faubourg(フゥブール)は運転手さんでも読みづらそうでしたが、路線図を指差しながら話していたので、停留所の名前であることは理解できました。ところどころ英語かフランス語かわからないですが、「ゼア、ディレクティ」と何度も言っていたので、彼の手振り付きのその説明は、つまるところ「(Sully-)Moulandに直行するのは(バスから見て左手の方角を指さして)あっちのバス停です。」っていうことだろうと理解しました。
🐼🐻「OK!! Merci beaucoup.」
本来、このバスが停まる場所ではなかったと思うのですが、ようやくバスを降ろしてもらえました。
バスのルートを地図に描いてみた
バスの運転手とのやりとりを含めて、終始「Osmo Action4」で撮影していたので、どこを通っていたのか地図に描きおこしてみました。結果、本来のルートではない道を迂回していました。
いや、しかし、降ろされた場所は「Bastille-Faubourg Saint-Antoine」ですらなかった(笑)運転手さんの会話は全部ちゃんと聞き取れていなかったので、確かな情報ではなかったのかもしれませんね…。
ということで、なんとか徒歩でホテルに戻れそうな場所でバスを降りることができました。
パリのバスの同じような体験談
あとあと、ネットで同じ体験をした人の個人ブログを見て、『まあよくあることかもしれない』と思いました。(以下、勝手にリンクを貼っちゃいますが問題があれば削除します。)
路線バスは座って風景を楽しみながら目的地へ行けるという利点はありますが、メトロと比べ時間が掛かること、場所によって渋滞にはまってしまったり、デモや工事などによってルートが急に変更されることがあるため時間に余裕をもって利用されることをお勧めします。
パリのバスあれこれ 市バス95番|JALPAKインターナショナル
アップデート情報
- 2024/07/29 概要を公開
- 2024/07/30 動画を追加
- 2024/08/04 DJI Osmoネックホルダー追加
- 2024/08/07 後半を追加、地図作成
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